去る11月25日、東京都新宿区のTKP新宿カンファレンスセンターに於いて、都主催の「ムスリム旅行者受入れセミナーが開かれ、二宮社長が講演を行いました。
参加者は直接、外国人旅行者と接する機会の多い、観光やレストラン関係者が大半を占め、定員60名のところ、100名余りが駆けつけるなど、関心の高さを物語っていました。
講演のテーマは、「食におけるムスリム旅行者の対応」。
① イスラームの年間行事と食事について。
② ハラール認証食品について。
③レストランでの情報開示と表示方法。
④メニュー開発について。
の主な4項目に分けて、食の提供という場での、ムスリム旅行者対応について語りました。
①では、ラマダンにまつわるイフタールやラマダン明けの祝いの食事、犠牲祭で食べるご馳走などを挙げ、祝祭での食習慣を紹介しました。続いて②では、基礎知識として、ハラール食とはどのようなものかを解説。さらに③では、レストランなど食事を提供する場での、メニューの表示方法を述べました。また、食べるか否か、ムスリム自身で判断する事が大切として、情報開示の重要性を強調しました。
最後に④のメニュー開発では、ムスリム旅行者向けの料理の具体的な提案も為されました。寿司、天婦羅、しゃぶしゃぶなどの定番メニューは勿論、昨今、マレーシアで人気のタコ焼きや、中華料理のラム串焼きやラムの水煮も披露。参加者は熱心にメモを取り、話に聞き入っていました。
後半のワークショップでは、マレーシアから留学中の女子大生が参加。日々の生活で、ムスリムが困っている事を体験談として語りました。話の中で女子大生は、多くの製品に含まれている乳化剤を挙げ、その表示法に課題があると指摘。含有成分が動物性のものか、植物性なのか、はっきりと掲示する事が望ましいと述べました。
セミナー会場の一郭には、展示コーナーが設けられ、ハラール基礎調味料が展示されました。

東京都ムスリム旅行者対応セミナー_講演風景

東京都ムスリム旅行者対応セミナー_グループワーキングの模様